夜鷹の星

この物語は、私が初めて本を読んで、泣いてしまった、宮沢賢治さんの童話です。
夜鷹の境遇と、自分の境遇が重なったのでしょう。只々泣きました。
私の中では、夜鷹は、北の星にも南の星にも、東にも西の星にもなれなかったけれども、天上の真ん中、見上げた空の、真ん中の星になれた。という風に完結しています。
昨日書いた偏食により、私は、少なくみても、一週間のうち1日は、夕食時、家の外に放り出されていました。「好き嫌いする人間は、食べるな。」
父の口癖です。頃合いをみて、母が家の中に入れてくれるまで、泣きもせず、謝りもせず、ずっと軒下に突っ立っていました。
夜鷹の星の物語を読んでからは、ずっと星を見上げていました。図書館の本と空を見比べながら、星座を見つけ、特等星や、1等星の名前を覚えました。
ギリシャ神話が大好きで、いつの間にか読書好きになり、学校の図書館に入り浸っていました。先生に早く帰りなさいと、言われるまでいました。
夜鷹の星の物語は、私が小学2年の時、6年生の兄の教科書に載っていて、兄も感動したんだと思います。兄が「これ読んで。」と言って読ませてくれました。四人兄弟なのに、机は2つしかなく、明治生まれの父は、「女は勉強なんかしなくていい。お母さんの手伝いだけやってればいい。」と言って、宿題が多くて、手伝いができなかったという、言い訳を聞き入れませんでした。
今日私が言いたいことは、肉や、魚が食べられなくても、丈夫に育ちます。
むしろ、粗食の方が病気をしないのではと、思ったりします。江戸時代の飛脚さんは、ものすごい体力の持ち主だったとか。多分粗食だったのでは?と思います。
色黒の、おかっぱ頭の、やせっぽちのあの頃の私は、星を見上げながら、何を考えていたのでしょうか。
いずれにしても、丈夫に生まれたことを神様に感謝いえ、両親に感謝ですね。